岐阜県立高校の男性教諭(当時37)と県農政部の男性職員(当時27)が自殺したのは、いずれも公務災害にあたると、地方公務員災害補償基金県支部が認定していたことが4日、明らかになった。代理人弁護士が記者会見で発表した。2人とも1カ月間に約100時間の時間外勤務が確認され、「公務が有力な原因となって精神疾患を発症し、自死に至った」と判断された。認定は3月31日付。遺族は県に対し損害賠償請求をする方針。
教諭のケース
教諭は2022年4月に自死。うつ病を発症する6カ月前の1カ月間に97時間45分の時間外勤務が確認されたほか、発症前の半年間で20~32日間の連続勤務が3度あった。遺族は「長時間勤務や異動、運動部顧問としての負担、コロナ対応などが影響した」と主張。教諭の妻は記者会見で手記を読み上げ、「夫は疲れ切っていただけでなく、追い詰められて、苦しんで心を病んでしまった」と述べた。
妻の手記から
妻は「夫は担任するクラスで悩み、自信を失っていた。部活動指導には前向きだったが、負担が増え、食欲がなくなり、笑顔が消えた。亡くなる直前は返事もなく、私から話しかけることも減った」と振り返る。また、「長男は学校に行けなくなり、カウンセリングを受けた。今は元気になったが、末っ子は父親の顔を写真でしか知らない。いつか子どもたちに父親の死を話す時が来ると思う」と語った。
県職員のケース
県職員は2023年に自死。亡くなる2年前に精神疾患を発症し、その直前の1カ月間に約114時間の時間外勤務があった。「短期間に相当量の作業を行う必要に迫られたことがうかがえる」とされた。
過去の事例と県の対応
岐阜県では2013年にも特別支援学校の教員と県職員が自殺し、いずれも公務災害に認定されている。今回の認定を受け、遺族は県に損害賠償を請求する方針。妻は「夫のような死を選ぶ方を二度と生まないでほしい。もし同じような方がいたら、しっかり調査し、遺族に寄り添ってほしい」と訴えた。
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