佐賀県警察のDNA型鑑定を巡る不正問題で、県弁護士会の永尾竹則会長は5日、佐賀市内で記者会見を開き、警察機関以外の第三者による調査を引き続き求める考えを表明した。警察庁が先に公表した特別監察の結果では、同県警のDNA型鑑定で239件の不正が確認されており、弁護士会は真相解明と再発防止に向けて厳正な対応を求めている。
弁護士会の要求と批判
会見で永尾会長は、不正が判明した県警科学捜査研究所(科捜研)の元職員が関与した全ての鑑定について、その結果や検察庁への送致の有無などを開示するよう強く要求した。また、警察庁の報告書では事件に関する一部の情報しか開示されていないとして、会見に同席したプロジェクトチームの出口聡一郎弁護士は「これで捜査に影響がないというのは無責任だ」と厳しく批判した。
再審の可能性
出口弁護士は、元職員による鑑定が証拠として採用され、覚醒剤取締法違反の罪で有罪が確定した男性の再審を検討していることを明らかにした。「特別監察の結果を踏まえた申立書の準備を進めている」と説明し、男性は無実を主張しているという。弁護士会は同日、科学鑑定に関して、適切な手順や記録の作成を法律で義務付けるよう求める会長声明も発表した。
この問題は、警察組織内部の管理体制や科学鑑定の信頼性に疑問を投げかけており、今後の捜査や裁判に大きな影響を与える可能性がある。弁護士会は、第三者による徹底した調査が不可欠だと訴えている。



