神宮外苑再開発、樹木伐採許可取り消し訴訟で原告側敗訴 東京地裁判決
神宮外苑再開発、伐採許可訴訟で原告側敗訴

東京都心の明治神宮外苑地区で進む再開発事業を巡り、周辺の樹木伐採に反対する82人の住民らが新宿区による伐採許可の取り消しなどを求めた訴訟で、東京地方裁判所(岡田幸人裁判長)は12日、原告側の請求を全面的に退ける判決を言い渡した。

背景:風致地区の規制緩和と伐採許可

明治神宮外苑は、都市計画法上の「風致地区」に指定されており、景観保全のため建築や樹木の伐採に厳しい規制がかかってきた。しかし、新宿区は神宮球場や秩父宮ラグビー場の建て替えを含む大規模再開発に向けて、一部エリアの規制を緩和。2023年から2024年にかけて樹木の伐採を許可した。

原告の主張

原告側は「良好な景観が損なわれる」として、これらの伐採許可の取り消しを求めて提訴。さらに、区の手続きに違法があったとして慰謝料も請求していた。

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判決の要点

判決は、伐採許可が行政処分に当たることを認めた上で、その取消しを求めることができるのは処分と密接な利害関係がある者に限られると指摘。その上で、「樹木の伐採自体で近隣の生活環境に著しい被害を生じさせる恐れがあるとはいえない」と判断した。

具体的には、伐採対象の樹木は原告の一部が住む都営住宅から300メートル以上離れており、その他の原告は周辺に居住していないとして、取消しを求める立場にないと結論づけた。

手続きの適法性

また、区議会への報告やパブリックコメントを新宿区に義務付ける法令の規定は存在せず、伐採許可の過程に違法な点はないとして、慰謝料請求も退けた。

再開発の現状

現在、神宮外苑ではMUFGスタジアム(国立競技場)の手前でラグビー場の建設が進んでおり、再開発事業は着々と進行している。今回の判決により、事業のさらなる加速が予想される。

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