関西電力の元役員らによる金品受領や報酬補填問題をめぐり、同社が旧経営陣6人に約19億円、株主が約94億円の損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が24日、大阪地裁(松阿弥隆裁判長)で開かれた。この中で、森詳介元会長と豊松秀己元副社長の本人尋問が行われ、森氏は報酬補填について「(嘱託の)業務に見合った報酬だ」と述べ、適正だったと主張した。
報酬補填の経緯と森氏の主張
関電の第三者委員会の報告書や訴状などによると、東日本大震災後の赤字決算を受けて削減された役員報酬の一部が、退任後に嘱託報酬として支払われたとされる。森氏は退任役員の嘱託制度創設を主導したとされ、本人尋問ではこの制度について「人材活用の仕組みだった」と説明した。
また、委嘱業務の検討資料を作成していなかった点を問われると、退任役員の専門性や人脈などを把握していたとし、「あえて資料を作る必要がなかった」と述べた。
金品受領問題も焦点
同報告書などによると、歴代役員ら75人が高浜原発がある福井県高浜町の元助役、森山栄治氏(故人)から現金や小判など総額約3億6千万円相当の金品を受領していたとされる。この問題も訴訟の焦点の一つとなっている。
関電は旧経営陣の責任を追及する一方、株主側も巨額の損害賠償を求めており、今後の審理が注目される。



