教職員研修用の吃音に関する独自教材を作成している教育委員会は8県にとどまり、そのうち全教職員を対象に実施しているのは6県であることが8日、明らかになった。吃音は100人に1人に見られる症状で、その多くが通常学級に在籍している。当事者団体のNPO法人「全国言友会連絡協議会」の斉藤圭祐理事長は「理解を促進するため、国は全教職員への研修を教委に促してほしい」と訴えている。
この調査は、地方議員らで構成する超党派議員ネットワークが昨年12月に実施し、協議会とともに公表した。独自教材を作成しているのは、岩手、福島、千葉、石川、福井、長野、三重、島根の8県。このうち全教職員を対象としているのは、岩手と長野を除く6県だった。
既存教材の課題
協議会によると、既存の教材で吃音に関する研修を実施する教委は存在するが、児童生徒の特性に応じて別室で指導する「通級指導」の教員向けが多く、さらに既存教材は吃音に特化した内容になっていないという。独自教材であっても、最新の知見と異なる記載や「どもり」といった不適切な用語使用が見られるケースがあり、協議会は当事者や専門家を交えて教材を作成するよう求めている。
今後の展望
斉藤理事長は「吃音への理解が進めば、児童生徒の学校生活の質も向上する。国は全教職員が吃音について正しく学べるよう、研修の実施を全ての教委に促すべきだ」と強調した。超党派議員ネットワークも、この問題を国会で取り上げる方針だ。



