江田島市に産婦人科が新設、女性の健康問題を身近にサポート
江田島市に産婦人科新設、女性の健康を身近に

広島県江田島市能美町の「島の病院おおたに」は、2026年6月10日から産婦人科を新設する。これまで市内には産婦人科がなく、女性特有の健康問題を抱える市民は、船や車で島外の医療機関まで通院する必要があった。今回の新設により、身近な受診先が確保されることになり、市民から大きな期待が寄せられている。

新設の背景と経緯

江田島市によると、戦後は島内に産婦人科が存在した時期があったが、詳細な記録は残っていない。2004年に4町が合併して現在の市となって以降、産婦人科が設置されたことは一度もなかった。市は市民の通院負担を軽減するため、近年、島内の医療機関に対して産婦人科設置を繰り返し打診。2026年3月に「島の病院おおたに」がこれに応じた。

診療内容と体制

新設される産婦人科は、第2・第4水曜日と第3土曜日の午前中に開設され、2人の産婦人科医が交代で診療にあたる。診療範囲は、月経不順や更年期症状など婦人科全般に加え、子宮頸がん検診も実施する。ただし、分娩(出産)は行わない。昨年の市内出生数は45人と減少傾向にあることが理由だ。

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医師のコメント

「島の病院おおたに」の大谷まり院長(55)は、「当院にはすでに乳腺外科と泌尿器科があり、産婦人科も設置したいと考えていた。若い人から高齢者まで、生理不順や更年期障害などで悩む女性が多く、専門医が診療できることは島の女性にとって大きな力になる」と語る。

勤務する医師の思い

第2・第4水曜日を担当するのは、廿日市市の「かとうレディースクリニック」副院長、加藤俊平医師(40)。大学卒業後の初期研修中に、「島の病院おおたに」の前身病院で地域医療を経験した。以来、江田島市に産婦人科医がいないことを気にかけていたという。今年1月に大谷院長と面談し、非常勤での勤務が決まった。「島内には、広島市や呉市へ出かけるのをためらい、不調を我慢している患者さんがいると思う。地域の力になりたい」と意気込みを語る。

第3土曜日は、兵庫県から来島する木内千暁医師(65)が診察を担当する。「身近な産婦人科医として診療したい」と抱負を述べている。

市の支援と今後の展望

江田島市は同院に対し、月額15万円を補助する方針。山田浩之市福祉保健部長は「市民の健康増進に大きく寄与する取り組みであり、大変ありがたい」と感謝の意を示した。今回の産婦人科新設により、島内の女性医療の充実が図られることが期待される。

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