子宮頸がんワクチン接種の公費負担ルール、大阪府内で運用に大きな差
総務省近畿管区行政評価局は13日、子宮頸がんワクチンの定期接種に関する調査結果を発表しました。それによると、住民票のない地域で接種を受けた場合に、事後申請による公費負担を認めない自治体が大阪府内で約4割に上ることが明らかになりました。この問題は、府民から「事前申請がないだけで全額自己負担はおかしい」との相談を受けたことをきっかけに調査が実施されました。
定期接種の制度と自治体の運用の実態
子宮頸がんワクチンの定期接種は、小学6年生から高校1年生相当の女子を対象としており、住民票のある自治体で受ければ全額公費負担となります。厚生労働省は要領で、住民票のない自治体でも申請すれば公費負担にできると定めていますが、具体的な運用方法は各自治体に委ねられています。
同局が昨年9月から10月にかけて、大阪府内の全43市町村を対象に実施した調査では、約4割に当たる18市町が、接種後に申請があった場合でも公費負担を認めていないと回答しました。なお、1町からは調査への協力が得られなかったことも報告されています。
事務負担増への懸念と実際の影響
公費負担を認めていない自治体は、その理由として事務負担の増加への懸念を挙げています。申請手続きの煩雑さや、追加的な業務が生じることを恐れているようです。
しかし、興味深いことに、事後申請を認めている自治体からは、事務負担が実際に増加したとの報告は一切ありませんでした。この点について、同局は調査結果を府内の全自治体と厚生労働省に情報提供し、今後の参考として活用されることを期待しています。
制度の透明性と公平性が課題に
今回の調査結果は、同じ公費負担制度であっても、自治体によって運用に大きな差が生じている実態を浮き彫りにしました。住民にとっては、居住地外での接種が自己負担となる可能性があるため、制度の透明性と公平性が重要な課題となっています。
特に、子宮頸がんワクチンは予防効果が高く、定期接種として推奨されている医療行為であることから、アクセスのしやすさや費用負担の軽減は公衆衛生上も重要な意味を持ちます。今後の自治体間の連携や、国によるガイドラインの明確化が求められる場面と言えるでしょう。