財務省は28日、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)において、高齢者の医療費に関する窓口負担について、原則3割を目指す工程表を作成するよう提言した。財政制度分科会の増田寛也会長代理は記者会見で、「公平な負担のあり方に切り替えていくべきだ」と述べた。
社会保障費の増大と現役世代の負担
日本の社会保障費は、高齢化の進展や高額な医療機器の普及などにより増加の一途をたどっている。現在の医療費の窓口負担は、70歳未満が3割、70~74歳が2割、75歳以上が1割が原則となっている。ただし、70歳以上でも「一定以上」または「現役並み」の所得がある場合は2割や3割を負担するが、その対象は一部にとどまる。このため、現役世代の保険料負担が重くなり、手取り額の伸び悩みにつながっているとの指摘がある。
財務省の提言内容
財務省は現状について、「給付は高齢者中心、負担は現役世代中心の象徴」と指摘。「70歳以上の自己負担割合は速やかに現役世代と同様に3割とすべき」とし、その実現に向けて「制度改革の工程表を作成するべき」と踏み込んだ提言を行った。
この提言は、現役世代の負担軽減と制度の持続可能性を高めることを目的としており、今後の議論の行方が注目される。



