宮崎県知事選挙(12月10日告示、27日投開票)の告示まで約半年となり、各陣営の動きが本格化している。現時点では、5選を目指す現職の河野俊嗣氏(61)に対し、タレント出身で前知事の東国原英夫氏(68)と、元県議会副議長で新人の右松隆央氏(58)が挑む構図が固まりつつある。各陣営は選挙戦に向けた準備を加速させており、今後の展開が注目される。
河野氏、4期16年の実績を前面に
2月に立候補を表明した河野氏は、4期16年にわたる実績を強調。農林水産業や観光業、製造業の収益力向上を掲げる成長戦略を訴えている。5月30日には宮崎市内で政治資金パーティーを開催し、約600人の出席者を前に「国とのパイプ」をアピール。「宮崎がさらに発展する道筋をつけたい。力を使うチャンスをいただきたい」と力強く語った。
河野氏は各種団体に推薦を依頼しており、パーティーには自民党や中道改革連合などの県選出国会議員、経済団体の代表らが集まった。自身は「県民党」を掲げ、「さまざまな団体、県民に、いかに自分の思いを届けるかが大事」と強調する。選挙戦に向けては「まずは公務が基本。その上で可能な限り各地に出向いて思いを伝え、課題を吸収し政策に生かす。変わらずその方針で進む」と述べた。
東国原氏、SNS駆使し県民所得向上を誓う
東国原氏はSNSで情報発信を行いながら、精力的にあいさつ回りや辻立ちをこなしている。5月23日には宮崎市内の政治団体のパーティーで「宮崎の未来」をテーマに講演し、中東情勢や自身の知事時代の経験に触れながら、経済や県内産業の可能性について持論を展開した。
2007年から知事を務めた東国原氏は、高い発信力で県産品をPRしたが1期で退任。22年の前回選では河野氏に敗れた。今年4月の立候補表明会見では「1期でやめた批判が払拭できなかった」と前回選を振り返り、「県民所得、事業所得を上げ、(県民の)暮らしを豊かにしたい」と知事復帰への意欲を示した。今後も県内各地を回って支援拡大を目指し、10月から11月頃には政策を公表する考えだ。
右松氏、水族館誘致など独自政策で勝負
右松氏は宮崎市区の県議を3期務めたが、23年の県議選で落選。今年3月の出馬表明会見では、宮崎市への水族館誘致や知事給与3割カットなどの公約を掲げ、「宮崎には本物のトップリーダーが必要。私が知事になれば宮崎は大きく前進する」と訴えた。
現在は県内をくまなく回り、ポスター掲示を依頼したり、「右松31策」と題した政策資料を配布したりして浸透を図っている。今後はSNS発信にも力を入れ、政治資金パーティーの開催も予定。5月26日の街頭活動後、読売新聞の取材に対し「県民の生活を豊かにしたい。河野さん、東国原さんという大きな存在が相手だが、宮崎への思いは負けていない」と語った。



