皇族数の確保策に関する「立法府の総意」案を発表した森英介衆院議長。旧宮家の男系男子を養子に迎える案について、養子は皇位継承資格を持たないが、男子が生まれた場合は資格を持つことになると唐突に表明した。自民党と日本維新の会がこだわる男系男子による皇位継承を重視する内容だ。与野党協議で主要議題となったことはなく、野党から「重大な裏切り」との批判の声も上がる。
森氏の発言
「養子となった旧11宮家の男子は皇位継承権を持たない。しかし、男の子が生まれれば、その子は皇位継承権を持つことになる」
与野党の代表者協議は8日、衆院議長公邸で1時間超にわたって行われた。その後、衆参の正副議長4人そろっての記者会見で、森氏の発言が飛び出した。これまでの代表者協議は、皇位継承の問題とは切り離し、皇族数の確保策について議論することを前提としていた。そのため、自民が養子の子に皇位継承権を認めるよう求めても、与野党で議論を交わすテーマにはならず、総意案にも盛り込まれなかった。
「立法府の総意」案
衆院野党第1党の中道改革連合は8日、代表者協議メンバーの笠浩史氏に総意案への対応を一任。笠氏は代表者協議で「中道として了とする」と表明した。記者団には、養子のもとに生まれる男子に皇位継承資格を付与するかどうかについて「すべて将来に委ねられている。今回、先々のことまで決めることにはならない」と語った。
総意案はあいまいさを残す内容となっており、今後の議論が注目される。野党からは「重大な裏切り」との声が上がり、与野党の対立が深まる可能性もある。



