日産メキシコ工場に中国EV大手が名乗り BYDと吉利が最終候補に
日産メキシコ工場に中国EV大手が名乗り BYDと吉利が最終候補

日産のメキシコ工場に中国EV大手が関心 BYDと吉利が最終候補に

ロイター通信が2026年2月13日までに報じたところによると、日産自動車が生産終了を決めたメキシコ工場について、中国電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)と、同じく中国メーカーの吉利汽車が買い手の最終候補に残っていることが明らかになった。この情報は事情に詳しい関係者の話として伝えられており、メキシコ市場における自動車産業の勢力図が大きく変わる可能性が指摘されている。

メキシコ自動車産業の苦境と中国メーカーの動き

現在、メキシコの自動車産業はトランプ米政権による関税の影響を受けて苦境に陥っている。一方で、メキシコ政府は米政権の圧力を受けて、2026年1月から中国製の自動車などに対する関税を大幅に引き上げると発表している。この状況が、中国メーカーが現地に生産拠点を確保する動きを加速させている背景にあると考えられる。

日産の工場は、ドイツのメルセデス・ベンツグループとの合弁事業として運営されてきたが、生産終了が決定した。この工場を中国企業が取得すれば、米欧や日本勢が強い現地の自動車市場に新たなプレイヤーが参入することになり、競争環境が一変する可能性がある。

中国EVメーカーの国際展開戦略

比亜迪(BYD)と吉利汽車は、いずれも中国を代表する電気自動車メーカーとして知られ、近年は積極的な海外展開を進めている。特にBYDは、世界有数のEVメーカーとしての地位を確立しており、メキシコ市場への進出はその国際戦略の重要な一環と見られている。

吉利汽車も、ボルボ・カーズの親会社としてグローバルな事業展開を図っており、メキシコ工場の取得は北米市場への足がかりとして意義が大きい。両社とも、関税障壁を回避しつつ、現地生産を通じてコスト競争力を高めることを目指しているとみられる。

今後の展開と市場への影響

この動きが実現すれば、メキシコの自動車産業は従来の米欧日中心の構造から、中国企業の参入による多極化が進む可能性がある。現地の雇用やサプライチェーンにも影響が及ぶことが予想され、関係者の注目が集まっている。

また、電気自動車の普及が進む中で、中国メーカーがメキシコを拠点に北米市場への供給を強化すれば、世界のEV市場の勢力図にも変化が生じるかもしれない。今後の交渉の行方と、メキシコ政府の対応が焦点となるだろう。