デンソー、ローム買収提案を正式に撤回
トヨタ自動車グループの部品最大手であるデンソーは28日、電子部品大手のロームに対する買収提案を取り下げる決定を取締役会で行ったと公表した。この決定は、ローム側からの賛同が得られなかったことを受けたものである。
同日、名古屋市で開催された2026年3月期の連結決算に関する記者会見において、林新之助社長は「これ以上協議を継続しても、現時点では両社の企業価値を向上させる具体的なシナリオを描くことができなかった」と述べ、買収提案撤回の理由を説明した。
買収提案の背景と今後の展望
デンソーは今年2月、半導体事業の強化を目的として、ローム株式の全株取得も視野に入れた買収提案を行っていた。しかし、交渉は難航し、最終的に今回の撤回に至った。
電気自動車(EV)などの電力制御に不可欠なパワー半導体分野では、業界再編の動きが加速している。今後は、ロームと三菱電機、東芝の3社による事業統合協議が主要な軸となって進む見通しである。
デンソーは今回の決定について、株主や関係者への影響を考慮した上で、今後の成長戦略を改めて検討する方針を示している。



