外国人による土地取得が進む北海道倶知安町 地価高騰と住民の葛藤
外国人土地取得で地価高騰 倶知安町の葛藤

外国人による土地の取得が足元で進む地域では、どのように受け止められているのか。国際的なスキーリゾート地域「ニセコ」を構成する北海道倶知安町では、冬になると良質な雪を目当てに世界中から観光客が訪れる。町では、リゾート地の「山」だけでなく、ふもとに位置する「まち」でも変化が生じている。

地価の高騰が続く駅前通り

顕著なのは、市街地で地価が上がり続けていることだ。例えば、JR倶知安駅から350メートルの商業地の基準地価は、2014年に1平方メートルあたり2万4千円だったが、25年には16万7千円にまで高騰した。この急激な上昇の背景には、外国人による投機目的の土地購入があると地元の不動産関係者は指摘する。

商店街の廃業と移転

近年、駅前の商店街では長く続けた店をたたみ、町を離れる人が後を絶たない。経営不振や後継者不足に悩む中、外国から買い手が現れて土地が高値で売れる状況が、廃業や移転を決断する背中を押している側面もある。まちづくりの観点から、土地所有者の変化に不安を抱く住民もいる。

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ある女性(64)は「外国の人がずっと住み続けてくれるのであればいいけれど。所有者がここにいない『幽霊の土地』がいっぱいできてしまったら、このまちはどうなるのか」と心配する。このような声は、地域の将来に対する深い懸念を表している。

専門家の見解

公益財団法人東京財団の政策研究部マネジャー吉原祥子さんは、外国人による土地取得への不安は「取引の実態が十分に見えないことから生じている面が大きい」と指摘する。「まずは取引の実態把握を進め、時代の変化に即した土地利用のルールや地域での合意形成の仕組みを整えることが重要だ」と話した。

この問題は、観光地として発展する地域が直面する新たな課題を示している。地元住民の生活と国際的な投資のバランスをどのように取るかが、今後のまちづくりの鍵となるだろう。

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