江戸の伝統継承、大森で海苔養殖の歴史を学ぶ
江戸の伝統継承、大森で海苔養殖の歴史を学ぶ

東京・大田区の大森沿岸は、江戸時代から昭和にかけて海苔の養殖が盛んな地域として知られていた。現在では大小の人工島が浮かび、大井コンテナ埠頭などの物流施設が立ち並ぶ東京湾岸だが、かつては全国有数の海苔産地だった。

海苔養殖の歴史

大森で海苔の養殖が始まったのは、約300年前の江戸時代、享保年間とされる。当初は海底に枝付きの木を立て、そこに育った海苔を摘み取る方法が取られた。特に遠浅の海域が広がる大森沿岸は養殖に適しており、良質な「本場乾海苔」の産地として全国にその名を轟かせた。

伝統の継承

江戸時代から明治、大正、昭和と、大森の海苔養殖は地場産業として長く受け継がれてきた。しかし、1963年(昭和38年)の東京湾岸埋め立て計画により、その歴史に幕が下ろされた。それから60年以上が経過し、海苔養殖に携わった人々は年々減少しているが、地域を支えた伝統を語り継ぐ取り組みは今も続いている。

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平和島に隣接する「大森海苔のふるさと館」では、大森の海苔の歴史を紹介する展示が行われている。また、毎年秋から春にかけては伝統的な板海苔づくりの体験会を開催。同館職員の五十嵐麻子さんは「日本人にとって身近な海苔がどのようにつくられてきたのか、関心を持つきっかけになれば」と語る。

このように、大田区では失われた海苔養殖の文化を未来へ伝える活動が続けられている。

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