スポーツ仲裁裁判所(CAS)は2日、サッカーの国際親善試合におけるメキシコ代表サポーターによる反同性愛的なかけ声の問題で、国際サッカー連盟(FIFA)がメキシコ連盟に科した罰金処分を支持する一方、観客席の一部閉鎖処分については取り消す決定を下した。この裁定は、メキシコ連盟が処分の撤回を求めて提訴していたものに対するものである。
問題の発端とFIFAの処分
問題となった行為は、2024年に行われた4試合で発生した。メキシコ代表サポーターが反同性愛的な意味を持つとされる差別的なかけ声を繰り返したため、FIFAはメキシコ連盟に対して、合計14万スイスフラン(約2800万円)の罰金と、次回のFIFA主催試合における観客席の15%を閉鎖する処分を科していた。
CASの判断
CASは審理の結果、罰金処分についてはFIFAの判断を妥当と認め、メキシコ連盟の訴えを退けた。しかし、観客席の一部閉鎖処分については、その必要性や比例性に疑問があるとして取り消した。この決定により、メキシコ連盟は罰金の支払い義務を負う一方、観客席閉鎖の制裁は回避されることとなった。
メキシコの状況
メキシコは、2026年にアメリカ、カナダと共に開催されるワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会の開催国の一つである。同国は6月11日の大会開幕戦で南アフリカと対戦する予定であり、今回の裁定はチーム運営に一定の影響を与える可能性がある。
国際サッカー界では、差別的な行為に対する厳格な姿勢が求められており、FIFAは今回の決定を踏まえ、今後の対応を検討するとみられる。



