茨城県笠間市の笠間城跡で、山頂に高さ約5メートルの石垣が現存していることが注目を集めている。この石垣は「算木積み」と呼ばれる技法で積まれており、石工集団「穴太衆」の関与が指摘されている。市教育委員会は2027年度の国史跡指定を目指し、調査を進めている。
石垣の特徴と歴史的価値
笠間城は鎌倉時代に笠間時朝が築城したとされ、江戸時代には2層の天守があったことが古絵図で確認されている。明治初頭に廃城となり天守は失われたが、石垣や堀、土塁などの遺構が各所に残る。特に山頂付近の石垣は高さ約5メートルで、角部の強度を高める算木積みが用いられており、戦国時代末期の城主・蒲生郷成が近世城郭化を進めた際に穴太衆が関わった可能性が高い。
地元の期待と課題
地元の有志団体「笠間ふるさと案内人の会」の小坂浩会長は「県内でこれだけ本格的な石垣が残る城はここだけ」とアピールする。一方、2011年の東日本大震災で山頂付近の石垣が崩壊し、一部はシートで覆われたまま。修復には周辺遺構への配慮が必要で、長期の整備が見込まれる。市は国史跡指定を機に、見晴らしの改善や案内看板の増設など受け入れ態勢を整える計画だ。
笠間城は現在、市史跡に指定されているが、知名度は低く観光客は少ない。国史跡指定により観光資源としての魅力向上が期待される。城跡へのアクセスは、北関東自動車道友部インターから車で約15分、無料駐車場から徒歩数十分。隣接する「かさま歴史交流館 井筒屋」では城内の模型などが展示され、入館無料。



