文化庁は、各地の遺跡調査で得られた成果を広く紹介する巡回展「発掘された日本列島2026」を、全国5都県で順次開催することを発表した。この展示会は、2026年6月13日の東京会場を皮切りに、兵庫、青森、長野、新潟の各都県を巡回する予定だ。会場には、縄文土器や埴輪など、約430点もの貴重な出土品が並ぶ見込みである。
新発見考古速報コーナー
今回の巡回展では、近年の発掘調査で明らかになった注目の発見を紹介する「新発見考古速報」コーナーが設けられる。ここでは、全国10カ所の遺跡から選りすぐりの出土品が展示される。特に注目されるのは、後期旧石器時代にあたる約3万6800年前の香坂山遺跡(長野県佐久市)から出土した「大型石刃」などの石器群だ。これらの石器は、ユーラシア大陸中央部で発掘されたものと特徴が類似しており、人類が日本列島へ到達したルートを考察する上で極めて重要な発見とされている。
弥生から古墳時代の貴重な遺物
また、弥生時代末期から古墳時代初頭にかけての西岩田遺跡(大阪府東大阪市)では、ほぼ完全な形で木製仮面が発見され、展示される予定だ。さらに、小田沢遺跡(群馬県東吾妻町)から出土した平安時代初期の陶器「浄瓶」も見どころの一つである。
地域の誇る遺跡特集
自治体による企画「我がまちが誇る遺跡」では、千葉県富津市と岐阜県飛騨市の遺跡を特集するほか、宮城、山形、福島の3県にわたる遺跡から、戦国大名・伊達氏の約300年にわたる軌跡をたどる展示が行われる。
この巡回展は地方新聞社などとの合同主催により、今回で32回目の開催となる。考古学や歴史に興味がある方にとって、見逃せない機会となるだろう。



