記者がスケート初挑戦、全身使い壁に激突も無事滑走…岡山国際スケートリンク
記者がスケート初挑戦、壁に激突も無事滑走

ミラノ・コルチナ冬季五輪の興奮から4カ月。岡山県出身のフィギュアスケート団体・アイスダンス代表の吉田唄菜選手(22)やスピードスケート・ショートトラックの中島未莉選手(22)が最高の舞台で輝いた。選手の家族や関係者への取材を重ね、テレビ越しに躍動する選手たちを見て、全くの初心者ながら自分も滑ってみようと思い立った。訪れたのは岡山市北区の岡山国際スケートリンクだ。

コーチの誘いがきっかけに

4月上旬。同リンクを拠点に活動し、3月にエストニア・タリンで開かれた世界ジュニア選手権にアイスダンスで出場した山下珂歩・永田裕人両選手の取材後、帰路につこうとしたところで声をかけられた。「一度滑りに来てくださいね」。声の主は「かほゆう」のコーチで、吉田選手の幼少期を指導した有川梨絵さん(45)だった。

これまで野球やサッカーなど主に土や芝の上で運動してきたが、氷の上に立つことに不安はあった。しかし支局のスポーツ担当として、選手たちのすごさを身をもって知ろうと挑戦を決意した。

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通年型リンクで初滑走

夏にプールとなる季節営業のリンクが多い中、同リンクは年中滑れる通年型。5月中旬、動きやすいジャージーと手袋を持ってリンクへ向かった。

借りたスケート靴を履くと、スタッフの男性が靴ひもを結んでくれたが、想像以上に締め付けられた。靴が緩いと初心者は転倒時に足首が動き、捻挫などのけがにつながるという。ヘルメットをかぶり、スケートリンクの中へ。優雅に一心同体で滑るかほゆうを横目に、ふらふらと歩き出す。

ぎこちない動きを続けていると、小柄な女性がどこからともなく滑って駆けつけてくれた。「まずはその場で足踏みをしてみましょう」。壁につかまって足踏みを繰り返すと、次第に足裏のどこに重心を置けば良いかが分かり、滑る感覚がつかめてきた。

この女性はアルバイトの浅野忍さん(52)。リンクの安全管理を主な業務とし、「少しでもスケートをする人が増えるように」と利用者の滑りを見ながら声かけをしているという。

アドバイスで上達も壁に激突

浅野さんのアドバイスで「歩く」から「滑る」に変化してきた頃、数々の国際大会に出場し、2022年から有川さんのアシスタントを務める立野在さん(28)が、「後ろに重心がかかっていて転んだときに危ないから前かがみで」と爽やかな笑顔で助言してくれた。

浅野さんから「センスありますよ」と言われ調子に乗ってスピードを上げると、壁に激突。その後もリンク中に「ドンッ」という音を何度も響かせてしまったが、立野さんのアドバイスのおかげか大きなけがをすることなく、約1時間半の「初滑走」を終えた。

筋肉痛と運動不足を実感

翌日は腕から脚まで全身が筋肉痛に襲われた。リンクを運営するマルエス冷蔵の萩原克彦社長(51)の「スケートは全身を使って滑るので、とても良い運動になります」という言葉を思い出す。全身の痛みの中、自分の運動不足を悔やむと同時に、4年後の五輪取材は選手へのさらに大きなリスペクトを持って行うことになると感じた。

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岡山国際スケートリンク概要

  • 1965年に営業開始、2011年に国際規格(長さ60メートル、幅30メートル)のリンクとして改修
  • 滑走料金:大人1500円、中高生1200円、小学生以下1000円
  • 貸靴料:400円
  • 一般営業時間:平日午後1~6時、土日祝日午後1~5時
  • 問い合わせ:086-225-4058