日本酒の二大品評会が広島で同時開催、地元・林酒造が最高賞をW受賞
日本酒二大品評会が広島で開催、林酒造がW受賞

日本酒のおいしさを広く伝えるため、二つの重要な品評会が5月に広島県内で開催された。一つは「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」のSAKE(日本酒)部門、もう一つは国税庁の研究機関が主催する「全国新酒鑑評会」である。地元広島からは、林酒造(呉市)の「三谷春」が両方の品評会で最高賞を獲得する快挙を達成した。

IWC SAKE部門の概要

IWCは1984年に英国ロンドンで始まったワインの審査会が起源である。SAKE部門は今年で20回目を迎え、過去最多となる1738品が出品された。各国の審査員が試飲し、純米酒や普通酒、古酒など11部門ごとに最高賞である「トロフィー」が決定された。

日本酒に果汁を加えたフレーバー部門のトロフィーは、林酒造の「三谷春 梅酒 潤」が受賞した。林英紀社長(76)は「県産の酒米や梅を使用し、オール広島にこだわった。口当たりが良く、主張しすぎない香りが特徴です」と語った。

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IWC SAKE部門の狙い

この審査会の主な目的は日本酒の輸出拡大である。日本酒の輸出額は2005年に約53億円だったが、2025年には約459億円と約9倍に成長した。しかし、国内消費量は減少の一途をたどっている。国税庁のデータによると、1973年度の出荷数量は177万キロリットルだったが、2023年度は約39万キロリットルとピーク時の約2割にとどまっている。

IWC SAKE部門トロフィー受賞酒一覧

  • 普通酒:大雪渓 上撰(長野)
  • 本醸造:木曽路 本醸造 金紋錦(長野)
  • 吟醸:渓流 吟醸(長野)
  • 大吟醸:宮の雪 大吟醸 山田錦(三重)
  • 純米酒:ちえびじん 純米酒(大分)
  • 純米吟醸:天美 純米吟醸 蛍天(山口)
  • 純米大吟醸:来福 純米大吟醸 愛山(茨城)
  • スパークリング:梵・プレミアムスパークリング(福井)
  • 熟成酒:梵・天使のめざめ(福井)
  • 古酒:渓流 大古酒(長野)
  • フレーバー:三谷春 梅酒 潤(広島)

全国新酒鑑評会の概要

もう一つの品評会である全国新酒鑑評会は、国税庁の研究機関「酒類総合研究所」(広島県東広島市)が主催した。1911年に始まり、今回で114回目を数える。793品が出品され、そのうち217品が金賞に選ばれた。地元広島からは吟醸酒6品と純米酒1品が金賞を受賞した。

純米酒の台頭

酒類総合研究所によると、近年は醸造アルコールを加えない純米酒の出荷量が増加しているという。20年前に出品された純米酒は全体の5%に過ぎなかったが、今年は約5割を占めるまでになった。同研究所の品質・評価研究部門長、磯谷敦子さん(55)は「国内外問わず、キレがありスッキリした味の吟醸酒よりも、舌に味が残りやすい純米酒が好まれる傾向にあるようです」と分析する。

全国新酒鑑評会 金賞受賞酒(広島県)

  • 桜吹雪(純米酒)
  • 醉心
  • 誠鏡
  • 三谷春
  • 酒将 一代
  • 弥山
  • 亀齢
  • 芳華
  • 金紋
  • 白牡丹

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