ミラノ・コルティナ五輪カーリングで「ダブルタッチ」違反が波紋、審判増員で監視強化へ
2026年ミラノ・コルティナオリンピックのカーリング競技において、ストーンを操作するハンドルから手を離した後、再びストーンを押す「ダブルタッチ」と呼ばれる違反行為を巡る論争が広がっている。この問題は、フェアプレーを重んじるカーリング界に大きな衝撃を与え、国際的な注目を集めている。
カナダ対スウェーデン戦で口論が発生
事の発端は、2月13日に行われた男子カーリングのカナダ対スウェーデン戦である。スウェーデン選手が、カナダ選手がダブルタッチ違反を犯した可能性を指摘したところ、これを否定したカナダ側との間で激しい口論に発展した。試合は一時中断する事態となり、会場内に緊張が走った。
カーリングでは、選手自らが違反を申告することを原則とするフェアプレー精神が根付いているが、今回の事件はその信頼関係に亀裂を生じさせた。関係者からは、競技の公正性を損なう恐れがあるとの懸念の声が上がっている。
世界カーリング連盟が審判増員で対応
この事態を受けて、世界カーリング連盟は迅速な対応を取った。2月14日午後から、審判を2人増員し、試合中の監視を強化する措置を実施した。これにより、同日の女子試合では、カナダ選手の一投がダブルタッチ違反の疑いで無効と判定されるなど、厳格な運用が図られた。
しかし、連盟は2月15日、方針を一部変更した。巡視していた審判2人は引き続き競技会場に配置するものの、常時監視体制を撤回し、今後は対戦チームから要請があった場合のみ、最低3エンド分の投球を監視すると発表した。この決定は、選手の自主性を尊重しつつ、問題が再発した際の迅速な対応を可能とするバランスを取ったものと見られる。
今後の展開と影響
ダブルタッチ違反を巡る波紋は、ミラノ五輪のカーリング競技全体に影を落としている。選手間の信頼回復が急務となる中、世界カーリング連盟の対応が注目される。以下に、今回の事件の要点をまとめる。
- 違反指摘を巡り、カナダとスウェーデン選手の間で口論が発生。
- 世界カーリング連盟が審判を増員し、一時的に監視を強化。
- 常時監視は撤回され、要請ベースの監視体制に移行。
- フェアプレー原則の維持と競技公正性の確保が課題に。
ミラノ・コルティナオリンピックは、冬季スポーツの祭典として世界中から期待が寄せられているが、カーリング競技におけるこのような論争が、今後の試合運営やルール解釈にどのような影響を与えるか、注視が必要だ。関係者は、透明性の高い判断と選手間の協調を求めている。