シャープ亀山工場の希望退職者に支援策 三重県が労働局と連携し相談窓口設置を検討
シャープが三重県亀山市にある亀山工場の第2工場について、親会社への売却計画を白紙撤回し、希望退職を募集する方針を打ち出したことを受けて、三重県の一見勝之知事は12日の定例記者会見で、労働局と連携し、退職者向けの相談窓口設置を検討する意向を明らかにしました。
希望退職の対象は約1170人 多くが県内在住者と推定
県によりますと、亀山工場には第1工場や第2工場など計4つの工場があり、全体で約1700人が勤務しています。その多くは県内在住者とみられており、今回の希望退職の対象となるのは、液晶関連の亀山第2工場をはじめ、県内外の工場で働く従業員1170人にのぼるとされています。
一見知事は会見で、「退職を考える方も出てくると思います。現在はどこも人材難の状況であり、就職先が全くないというわけではないかもしれませんが、不安なく円滑に退職手続きが進むことを強く願っています」と述べ、退職者の心情に配慮した発言を行いました。
過去の経験を踏まえ 労働局と連携した支援体制を構築へ
さらに一見知事は、2018年頃に亀山工場で発生した雇い止め問題を引き合いに出し、「当時は相談窓口を設けて対応しました。今回も労働局と緊密に連携しながら、必要に応じて同様の窓口設置を検討していきたいと考えています」と説明しました。
また、シャープ側に対しては、「今後の影響について情報を共有してもらう可能性がある」との認識を示し、企業との協力体制も視野に入れていることを明かしました。
地域経済への影響は限定的と見方 円滑な雇用移行を期待
地域経済への影響については、「亀山工場のうち三つの工場は通常通り稼働を続けるため、大きな打撃はないと予想しています」との見解を示しつつも、「雇用面では、従業員がスムーズに次の職場に移行できることが最も重要です」と強調しました。
一方、亀山市の桜井義之市長も同日、「今回の決定はシャープの構造改革の一環として受け止めます」とコメントし、「状況を注視しながら、県をはじめとする関係機関と連携し、可能な限りの支援を提供していく」と述べました。
市の商工観光課担当者は、「現時点では詳細が不明な点が多く、シャープの今後の対応を慎重に見極めたい」と話しており、今後の動向に注目が集まっています。
この問題は、大規模な希望退職募集に伴う雇用不安を解消し、地域経済の安定を図るため、行政と企業がどのように連携するかが問われるケースとなりそうです。三重県と労働局は、過去の経験を活かし、退職者のキャリア転換や生活支援に向けた具体的な施策を模索していく方針です。