子どもの裸眼視力1.0未満が高止まり、デジタル機器の長時間利用が影響か
文部科学省が2025年度の学校保健統計調査を公表し、裸眼視力が1.0未満の子どもの割合が依然として高い水準で推移していることが明らかになりました。専門家からは、デジタル機器の長時間利用が視力低下に影響している可能性が指摘されています。
調査結果の詳細
この調査は、5歳から17歳までの子ども約314万人(全体の25.4%)を抽出し、学校健康診断の結果をまとめたものです。視力1.0未満の子どもの割合は、以下の通りとなりました。
- 小学生:36.07%(前年度比0.77ポイント減)
- 中学生:59.35%(同1.26ポイント減)
- 高校生:71.51%(同0.45ポイント増)
調査開始以来、視力1.0未満の子どもの割合が最も高かった2022年度は、小学生37.88%、中学生61.23%、高校生71.56%でした。今回の結果は、依然として高い水準が続いていることを示しています。
デジタル機器の利用時間増加が背景に
小中学生には「GIGAスクール構想」により、1人1台の学習用端末が配備され、デジタル機器を使用する時間が増加しています。こども家庭庁の2024年度調査によると、1日の平均インターネット利用時間は、小学生(10歳以上)が約3時間44分、中学生が約5時間2分に達しています。
学校保健統計調査の統計分析アドバイザーを務める衛藤隆・東京大学名誉教授(学校保健)は、「自宅で動画サイトを視聴したり、学校で学習用端末を使用したりと、電子機器に接する機会が増えたことが、子どもの視力低下に影響しているのではないか」と指摘しました。
この傾向は、デジタル化が進む教育環境の中で、子どもの健康管理が新たな課題となっていることを浮き彫りにしています。文部科学省は、今後も継続的な調査と対策の検討が必要だとしています。