岐阜市で26日に行われる「高橋尚子杯ぎふ清流ハーフマラソン」に、横浜市の自営業、岡村洋一さん(65)が出場する。目標はタイムではなく、「最後まで歩かずに完走すること」だ。長良川の流れと金華山の景観に励まされながら、約21キロを走り抜く。
病を乗り越えて再びスタートラインへ
岡村さんは、頭部の血管に動脈と静脈が直接つながる「硬膜動静脈瘻」という稀な疾患を患い、医師から「走るのはやめたほうがいい」と告げられ、一時はランニングを中断した。しかし、今年2月の検査で異常が落ち着き、運動許可が出たことで再びランニングを再開した。
マラソンとの出会いと挑戦
岡村さんがマラソンを始めたのは58歳の時。医師の勧めで早朝のウォーキングから始め、徐々にランニングに移行。高校時代に打ち込んだ陸上競技の感覚が戻り、地元の大会では初出場で4時間半完走、翌年にはサブ4を達成した。共に走る仲間もでき、「自分はまだ走れる」という実感を得た。
万全ではない体と向き合って
岡村さんの体は完全ではない。高校時代のけがで両足に人工靱帯が入っており、耳鳴りから発見された頭部疾患、椎間板ヘルニア、ホルモン異常など複数の症状を抱える。走れない時期には「ほっとする気持ちもあった」が、どこか物足りなさを感じていた。
「楽しんで走りたい」
今回のハーフマラソンでは、給水所でも足を止めずに走り切ることが最大の挑戦だ。「無理はしない。楽しんで走りたい」と岡村さん。再び走れる喜びを胸に、スタートラインに立つ。(平子宗太郎)



