核拡散防止条約(NPT)再検討会議が開催されている米ニューヨークの国連本部で28日、広島市の松井一実市長と長崎市の鈴木史朗市長が、国連のアントニオ・グテレス事務総長と会談しました。この会議は27日から始まり、米欧諸国と中国、ロシア、イランが鋭く対立する中、両市長とグテレス氏は会議の行方について強い危機感を共有しました。
会談後の取材に応じた両市長によると、グテレス氏は冒頭、会議の現状について「これまでの核軍縮や核不拡散の流れに逆行する事態が続いている」と述べ、深刻な懸念を示しました。これに対し、松井市長は「核保有国が核軍縮に誠実に対応しているとは思えない会議の始まりだ」と応じました。また、鈴木市長は「法の支配に基づく多国間主義が危機に直面しており、国連の果たす役割がますます重要になっている」と伝えました。会談時間は約15分間でした。
両市長は、被爆地としての立場から、核兵器廃絶への強い思いをグテレス氏に伝えたとみられます。グテレス氏も、核軍縮の進展が停滞する現状に危機感を抱いており、国際社会の連携強化が必要だと認識していることを示しました。
今回の会談は、NPT再検討会議が核軍縮の岐路にある中で、被爆地の声を国際社会に届ける重要な機会となりました。今後の会議の行方に注目が集まります。



