岡山県警警視に懲役2年の実刑判決 女性記者への不同意わいせつ行為で
岡山県警の警視が、夜回り取材で自宅を訪れた報道機関の女性記者に酒をすすめ、泥酔状態で寝入った女性に対してわいせつ行為を働いたとして、不同意わいせつ罪に問われた事件で、岡山地裁は2026年4月9日、被告に懲役2年の実刑判決を言い渡しました。検察側が求刑した懲役3年を下回る判決となりましたが、実刑が確定したことで、警察組織内部の不祥事に対する司法の厳しい姿勢が示される結果となりました。
事件の経緯と具体的な行為内容
起訴状などによりますと、被告の和田弘男警視(当時59歳)は、2024年5月に岡山市北区にある自身の自宅を訪れた女性記者に対し、酒を勧めて泥酔状態にさせた後、女性が寝入った際に馬乗りになって下半身を触るなどのわいせつな行為を行ったとされています。この事件は同年7月、女性記者に対する不同意性交未遂の疑いで岡山県警によって被告が逮捕され、その後、不同意わいせつ罪として正式に起訴されるに至りました。
裁判では、弁護側が「女性記者の供述は不自然であり、信用に値しない」と主張して無罪を求めました。これに対して検察側は、女性記者の証言について「自然で具体的かつ迫真性があり、関係者の証言とも整合している」と反論し、被告の行為の重大性を強調しました。裁判官は双方の主張を慎重に検討した上で、検察側の立証をほぼ全面的に認める判断を下しました。
被告の経歴と組織内での立場
被告は1991年に岡山県警に採用され、長年にわたり主に刑事部門で勤務してきました。事件当時の2024年5月には、暴力団の取り締まりなどを担当する組織犯罪対策1課の課長を務めており、警察組織内で重要な役職を担っていました。このような経歴を持つ幹部警察官による不祥事は、市民の信頼を大きく損なう行為として、社会的な批判を集めることになりました。
今回の判決は、警察官による性犯罪に対して司法が厳格に対処する姿勢を明確に示した事例として、今後の同種事件にも影響を与える可能性があります。また、報道機関の記者が取材活動中に被害に遭った点も、職業上のリスクや安全対策の重要性を改めて浮き彫りにしました。
地域社会では、警察組織の透明性と倫理観の向上が強く求められており、今回の事件を契機に、内部統制の強化や再発防止策が急務となっています。判決後、関係者からは「公務員としての自覚が欠如していた」との指摘も出ており、今後の対応が注目されます。



