自転車の交通違反に対する交通反則通告制度、いわゆる「青切符」が4月1日に導入されて以降、警察官を装った人物から反則金名目で現金を要求される被害が各地で相次いで報告されている。警察庁は「警察官が交通違反の取り締まりの場で直接反則金を徴収することは決してない」と強調し、国民に注意を呼びかけている。
具体的な被害事例
4月20日夜、兵庫県西宮市の路上で、警察官を名乗る黒色Tシャツ姿の男が男子中学生を呼び止め、「スマホのながら運転を目撃した。反則金は1万2千円だが、この場で払えば1千円で済む」と告げた。中学生は男に手をつかまれたが、振り払って逃走し、被害は免れた。
その約40分後、約1.5キロ離れた同市内の路上で、同じく黒色Tシャツ姿の男が無灯火で走行していた59歳の女性に対し、「無灯火やんけ。罰金払え」と迫った。女性が外付けライトを取り付けようとすると、男は自転車を倒して立ち去ったという。
両事件とも男は20代とみられ、兵庫県警は同一人物の可能性を視野に詐欺未遂容疑で捜査を進めている。同様の相談は全国の警察に寄せられており、警察庁は警戒を強めている。
正規の手続きと注意点
反則金は違反者が納付書を使って金融機関で支払う仕組みであり、警察官が現金を受け取ることは一切ない。また、違反を発見した場合、原則として指導警告が行われ、その場での支払いを求めることはない。
警察庁は「少しでも不審に感じたら、その場で支払わずにすぐ110番通報してほしい」と訴えている。国民は正規の手続きを理解し、詐欺被害に遭わないよう注意が必要だ。



