退職代行モームリ事件の概要
退職代行サービス「モームリ」を運営するアルバトロス社から、退職希望者と勤務先との交渉といった法律事務のあっせんを受けたとして、弁護士法違反罪などに問われた弁護士法人「オーシャン」の代表、梶田潤被告(45)に対し、東京地裁は5日、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡しました。法人としての同社には、求刑通り罰金150万円が科されました。
岩見貴博裁判官は、梶田被告が報酬の仮装を提案するなど主体的に関与したと指摘し、「弁護士としての使命をはき違えた」と厳しく非難しました。
判決の詳細
判決によると、2023年6月から2025年1月ごろにかけて、アルバトロスの前社長谷本慎二被告(37)と執行役員だった妻志織被告(31)から、勤務先との交渉などで弁護士への委任を必要とする退職希望者85人を紹介されたほか、振り込んだ紹介料を虚偽の名目で処理したとされています。谷本被告と志織被告も同罪で公判中です。
同日、谷本被告らの公判も開かれ、検察側は谷本被告に懲役2年、志織被告に懲役1年6月、法人としてのアルバトロスに罰金200万円を求刑し、結審しました。判決は8月28日に言い渡される予定です。
事件の背景
退職代行サービスは、労働者が退職を希望する際に、会社との交渉や手続きを代行するものです。しかし、弁護士でない者が報酬を得て法律事務を行うことは弁護士法で禁止されています。本事件では、アルバトロス社が退職希望者を弁護士法人に紹介し、その紹介料を受け取っていたことが問題視されました。
裁判所は、弁護士法人の代表である梶田被告が、自らの利益のために法律違反を主導したと認定し、厳しい判断を下しました。



