帝国データバンクは30日、5月に値上げを予定している飲食料品が70品目になるとの調査結果を発表した。これは4月の2798品目から大幅な減少であり、1月以来4カ月ぶりに100品目を下回る水準となった。しかし、中東情勢の悪化によるナフサ不足などから、同社は「今夏以降、値上げラッシュの可能性がある」と予想している。
値上げ品目の推移と今後の見通し
帝国データバンクの調査によると、5月の値上げ品目数は70品目と、前月の2798品目から急減した。これは2026年1月以来、4カ月ぶりに100品目を下回る数字である。分野別では「菓子」が38品目で最も多く、全体の過半数を占めた。
しかし、同社は6月と7月にはそれぞれ約1000品目が値上げになると見込んでおり、年後半にはさらに拡大する可能性もあると指摘する。特に、中東情勢の悪化に伴うナフサ不足が、食品包装や輸送コストの上昇を通じて、夏以降に新たな値上げラッシュを引き起こす懸念がある。
背景と要因
値上げの背景には、原材料価格の高騰や円安の進行、人件費の上昇などがある。4月の大幅な値上げは、これらのコスト増を一気に価格転嫁した結果とみられる。しかし、5月は一旦落ち着いたものの、中東情勢の不安定化がエネルギー価格を押し上げ、ナフサなどの石油化学製品の供給不足を招いている。
帝国データバンクは「ナフサ不足はプラスチック容器やフィルムなどの包装材コストを押し上げ、食品メーカーに新たな負担をもたらす。これが夏以降の値上げラッシュにつながる可能性がある」と分析している。
消費者への影響
食品値上げの動きは家計に直接的な影響を与える。5月は品目数が少ないものの、菓子など身近な商品の値上げが目立つ。消費者は値上げ前にまとめ買いをするなどの対策を取る一方、企業側はコスト削減や商品の小型化などで対応を迫られている。
帝国データバンクは、今後も値上げの動きを注視し、定期的に調査結果を公表する予定である。



