高市首相持論の非核三原則見直し議論、安保3文書有識者会議で賛否
高市首相持論の非核三原則見直し議論、安保文書会議で賛否

政府は8日、日本の外交・安全保障の基本方針となる国家安全保障戦略など安保関連3文書の年内改定に向け、「総合的な国力から安全保障を考える有識者会議」(座長=佐々江賢一郎・元駐米大使)の第2回会合を非公開で約1時間半開催した。会合では、高市早苗首相の持論である「非核三原則」見直しを議論すべきだとの声が上がる一方、異論も出た。

議論の内容

終了後、複数の出席者が取材に応じたところによると、有識者の自由討議の中で「非核三原則」が議題となった。自衛隊制服組トップを務めた山崎幸二・元統合幕僚長は、「日本は核保有国に囲まれている現実がある」「ウクライナ戦争を見れば核の脅威が現実化している」と指摘。その上で、三原則のうち「持ち込ませず」について、「核抑止をどのようにしていくのか非常に大きな論点になる」と議論の必要性を主張した。

非核三原則とは

非核三原則は核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」とする国是。しかし、高市首相は2024年の編著書で、「持ち込ませず」について、日本が米国の核を含む戦力で守られている「拡大抑止」の観点から「現実的ではない」と疑問を呈していた。ただ、25年10月の首相就任後は見直しに明確に触れておらず、米国の核の持ち込みを場合により認めた民主党政権時代の岡田克也外相の答弁を引き継ぐとの立場を示している。

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賛否両論

これに対し、東野篤子・筑波大学准教授は「非核三原則は日本の平和主義の象徴であり、軽々に見直すべきではない」と反論。他の出席者からも「核保有論は日本の国際的信用を損なう」「国民の理解を得るのは難しい」などの意見が出た。一方で、「現実的な安全保障を考える上で議論は必要」との声もあり、結論は次回以降に持ち越された。

今後の展望

政府は年内の3文書改定を目指しており、有識者会議は今後も議論を継続する。防衛費の増額や敵基地攻撃能力の保有など、他の重要課題とともに非核三原則の扱いが焦点となる。高市首相の意向がどの程度反映されるか、注目される。

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