連載「不安の正体 多民社会」第2部③では、異なる宗教や文化的背景を持つ人々が増える日本で、なぜ不安が生まれ、どう向き合うべきかを考える。
仙台市での移民反対デモ
昨年11月末、仙台市の中心街で小さなデモが行われた。「移民×土葬×反対」と書かれたのぼりと日本国旗が揺れる中、参加者約30人が「移民政策が日本を崩壊させる」と訴えた。拡声機で男性が「みなさんが考えないと、日本は大変なことになる」と呼びかけたが、足を止める人は少なかった。
土葬墓地への不安
デモの背景には、イスラム教徒(ムスリム)の土葬墓地建設への反発がある。日本では火葬が一般的だが、ムスリムは土葬を必要とする。しかし、地域住民から「文化が脅かされる」との不安が噴出し、計画が進まないケースが相次いでいる。
ムスリムの思いと地域への溶け込み
一方、マスジド大塚では、年末の炊き出し用の料理を準備するムスリムの姿があった。彼らは地域に溶け込もうと努力しているが、理解を得るのは容易ではない。
不安を乗り越えるために
専門家は、不安の原因は「わからなさ」にあると指摘する。異文化への理解を深めるためには、対話と教育が不可欠だ。実際に、土葬墓地問題で住民と話し合いを重ねた事例では、相互理解が進んだケースもある。
この連載では、引き続き多民社会の課題と可能性を探る。



