中国共産党と政府が、民主化運動を武力弾圧した天安門事件から37年となる6月4日、犠牲者の墓参りを禁止したと、北京市公安局が遺族に通告したことが明らかになった。米政府系のラジオ自由アジア(RFA)が2日に報じたところによると、当局は追悼行動を封じ込み、事件の記憶を風化させる狙いがあるとみられる。遺族らは抗議文を提出し、強く反発している。
天安門事件の概要と遺族の動き
天安門事件は1989年に発生。犠牲者の親らで構成される遺族の会「天安門の母」のメンバーは、毎年6月4日に北京市内の墓地を訪れ、追悼を行ってきた。しかし、今年は当局から事前に墓参りを禁じる通告が届き、遺族は不満を募らせている。
当局の対応と背景
北京市公安局は、墓参りを禁止する理由について具体的に説明していないが、専門家は政府が事件の歴史的影響を最小限に抑え、国民の記憶から薄れさせる意図があると指摘する。中国では天安門事件に関する言論や集会は厳しく規制されており、毎年この時期には当局が警戒を強める。
遺族らは抗議文の中で、墓参りは故人を悼む基本的な人権であり、禁止は不当だと主張。一方、中国当局はこれまで事件に関する公式の追悼活動を認めておらず、今回の措置もその一環とみられる。
天安門事件は、中国の民主化を求める学生や市民による大規模な抗議運動が、武力によって鎮圧された事件。正確な犠牲者数は不明だが、数千人から数万人に上るとされる。中国政府は事件に関する情報統制を続けており、国内外で批判の声が上がっている。



