ベトナムのトー・ラム国家主席は29日、シンガポールで開催されたアジア安全保障会議(通称シャングリラ会合)において基調講演を行った。同会議はアジア太平洋地域の安全保障を議論する主要なフォーラムであり、今年は中東情勢の緊張が高まる中で開幕した。
世界秩序の安定に向けた三つの柱
トー・ラム主席は講演で、現在の国際秩序が「複数のリスクと不確実性に直面している」と指摘。特に中東の不安定化が安全保障環境を揺るがしていることを踏まえ、世界秩序の安定には「威圧や武力による威嚇ではなく、ルールや対話、自制」が不可欠だと強調した。また、「われわれは危機を早期に乗り越える能力を強化しなければならない」と述べ、国際社会の協調を呼びかけた。
会議の概要と主要議題
29日に開幕した会議は31日までの日程で、アジア太平洋地域や欧米の国防相らが参加し、安全保障上の課題や防衛協力について議論する。主な議題には、中東情勢悪化によるエネルギー安全保障の混乱、南シナ海情勢などの海洋安全保障、そして米国の地域への関与が含まれている。
同会議は毎年シンガポールで開催され、地域の安全保障対話の場として重要な役割を果たしている。今年は特に中東情勢の影響が色濃く反映され、参加国間で緊密な協議が行われている。



