国連報告書、イスラエルとロシアの性暴力を確認
【ニューヨーク共同】国連は2026年5月28日、「紛争関連の性暴力」に関する年次報告書を安全保障理事会に提出した。同報告書では、イスラエル当局が軍施設や刑務所などで拘束中のパレスチナ人に対して性暴力を加えたことを確認したとして、紛争下の性暴力に関与した当事者リストにイスラエル軍と治安部隊を新たに追加した。また、ウクライナに侵攻を続けるロシアも同リストに加えられた。
イスラエルの反発と国連との関係悪化
イスラエルのダノン国連大使は28日、自国がリストに追加されたことについて「政治的決定だ」と強く非難し、国連事務総長室との関係を凍結する方針を表明した。これにより、イスラエルと国連の間の緊張がさらに高まることが予想される。
報告書の具体的な内容
報告書によると、イスラエル軍や刑務当局、警察は2023年から2025年にかけて、パレスチナ自治区ガザとヨルダン川西岸の出身者計31人に対して性暴力を加えた事案が確認された。一方、ロシアに関しては、ウクライナ人の捕虜や民間人ら計310人に性暴力を加えたとして、ロシア軍と治安部隊がリストに掲載された。
国連特別代表の見解
紛争下の性暴力問題を担当するパッテン事務総長特別代表は29日の記者会見で、イスラエル政府が国連機関の「制度的偏見」を理由に、国連監視員のアクセスを拒否していると指摘した。このような状況が、性暴力の実態解明をさらに困難にしていると述べた。
今回の報告書は、紛争地帯での性暴力の撲滅に向けた国際社会の取り組みの一環であり、両国の対応が今後の注目を集めている。



