台湾北部の基隆港で28日、沖縄県・石垣島と基隆を結ぶ定期フェリー「やいま丸」の就航式典が行われた。この航路は日本と台湾を結ぶ唯一の定期旅客船となる。第1便は同日深夜に基隆を出発し、日台双方が観光需要を見込むほか、貨物輸送への期待も高まっている。
観光需要と地域経済への影響
石垣島を含む沖縄県は台湾からの観光客に人気の高い旅行先である。一方、台湾有数の港湾都市である基隆は周辺に多くの観光地があり、台北にも近いことから、新たな航路の開設により相互の観光交流が促進されると期待されている。石垣市の中山義隆市長は式典で「日本と台湾の未来をつなぐ重要な航路だ」と述べ、その意義を強調した。
航路の詳細
「やいま丸」は石垣島と基隆を約8時間で結ぶ。545人乗りで、片道料金は1万400円からとなっている。当面は旅客輸送のみを行い、週1往復の運航を予定している。
貨物輸送と物価対策
「やいま丸」の貨物輸送は今年秋の開始を目標としている。石垣島からは沖縄本島よりも基隆の方が近いため、台湾から生活物資や建材を輸入することで、石垣市は物価高対策につながると期待している。また、石垣牛などの名産品の輸出も目指している。
災害時活用の可能性
関係者によると、台湾有事が発生した際には、石垣市民を沖縄本島に避難させる手段として「やいま丸」を活用することも検討されているという。



