国連は11日、ケニアの首都ナイロビにある国連事務所で、収容人数1600人規模の新たな会議場の起工式を執り行った。この施設は国連が保有する会議施設としては最大規模となり、米ニューヨークにある本部機能などの移転計画の一環と位置づけられている。
グローバルサウス重視の姿勢
今回の起工式にはアントニオ・グテレス国連事務総長も出席し、「ナイロビはグローバルサウス(新興国・途上国)における国連の柱となる」と強調した。グローバルサウス諸国への支援強化につながることが期待される一方、治安面での懸念も指摘されている。
経費節減と機能移転
ニューヨークやスイス・ジュネーブの欧州本部に比べ、ケニアは物価や人件費が比較的安価であるため、機能移転による経費節減が狙いだ。国連関係者によると、宿泊費が安いナイロビに会議場を整備することで、開発途上国からの参加が容易になるという利点もある。
資金不足とトランプ政権の影響
米国のトランプ大統領は「米国第一主義」を掲げ、国連への拠出金を大幅に削減している。これにより資金不足に直面した国連は、職員のリストラや機関の統廃合など、厳しいコスト削減策を余儀なくされている。
完成予定と今後の課題
新会議場は2029年に完成予定で、完成後は国連総会並みの大規模な会合の開催が可能となる。しかし、ナイロビの治安状況については依然として課題が残っており、安全確保のための対策が求められている。



