航空大手が燃油サーチャージを大幅値上げ 中東情勢緊迫でさらなる高騰も
航空大手のANAホールディングスと日本航空は4月20日、国際線の燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)を前倒しで引き上げることを発表しました。イラン情勢をはじめとする中東地域の緊張が高まっていることから、航空燃料価格が上昇しており、今後さらにサーチャージが引き上げられる可能性があります。
主要路線でサーチャージが1.5~2倍に跳ね上がる
今回発表された5月から6月の発券分について、燃油サーチャージは従来より1.5倍から2倍程度に値上げされます。具体的には、日本と韓国を結ぶ路線では、ANAが3300円から6700円へ、JALが3000円から6500円へと大幅に上昇します。
特にサーチャージが高額となる欧州や北米路線では、ANAが3万1900円から5万6000円へ、JALも2万9000円から5万6000円へと、ほぼ倍増する見込みです。この値上げは、航空燃料価格の急騰に対応するための措置となっています。
航空燃料価格の算出方法と上限改定の背景
燃油サーチャージは、シンガポール市場で取引される航空燃料(ケロシン)の価格の2カ月分の平均と為替レートの平均を組み合わせ、各社の価格表に基づいて算出されています。JALによると、ケロシンは原油よりも価格上昇率が高く、2月から3月にかけては1バレルあたり2万3076円に達しました。
これまで両社の価格表では、2万1000円までの設定しかなかったため、実際の燃料価格が上限を上回る状況が続いていました。燃料価格が上昇するほど収益が悪化するため、両社は価格表の上限を2万4000円未満まで引き上げる改定に踏み切りました。
ただし、国の激変緩和措置による補助金があるため、今回は上限いっぱいではなく、算出価格より低めに設定されたと説明されています。
中東情勢の先行き不透明でさらなる値上げ懸念
イラン情勢は依然として先行きが見通せない状況にあり、中東地域の緊張が航空燃料市場に与える影響が懸念されています。航空燃料価格がさらに上昇すれば、燃油サーチャージのさらなる引き上げも避けられない可能性があります。
航空各社は、燃料価格の変動に柔軟に対応できるよう、価格表の定期的な見直しを進めていく方針です。旅行者にとっては、国際線利用時のコスト増加が避けられない状況が続きそうです。
今回の燃油サーチャージ値上げは、中東情勢の緊迫化が日本の航空業界に直接的な影響を与えた事例として注目されます。今後の情勢次第では、さらなる値上げも想定されるため、国際線を利用予定の旅行者は最新の情報を確認することが求められます。



