週明け8日の東京株式市場で、日経平均株価は前週末比2563円52銭(3.85%)安の6万4024円60銭で取引を終え、下落幅は過去5番目の大きさとなった。米国の利上げ観測が強まり、前週末の米国株急落を受けてAI(人工知能)や半導体関連株に売りが広がった。
急落の背景
株安の直接のきっかけは、前週末5日の米国株式市場でのハイテク株急落だ。この日発表された米雇用統計が市場予想を大幅に上回り、米連邦準備制度理事会(FRB)が年内にも利上げに動くとの見方が急速に広がった。金融引き締め懸念から、AI・半導体銘柄を中心に売りが先行。AI・半導体株は3営業日続落した。
さらに、イスラエルとイランの攻撃の応酬が激しさを増し、米国とイランの戦闘終結に向けた協議に不透明感が強まったことも株価の重しとなった。
市場への影響
この日は国債が売られて長期金利が上昇したほか、円売り圧力も続いている。為替市場ではドル高・円安が進行し、輸入物価の上昇懸念も株式市場に影響を与えた。
専門家の見方
市場関係者の間では、日経平均の7万円台回復について見方が分かれている。ある証券アナリストは「今回の下落で7万円達成は遠のいた。利上げ懸念がくすぶる限り、ハイテク株の戻りは鈍い」と悲観的な見方を示す。一方、別のストラテジストは「AI関連の成長期待は依然として大きく、調整は一時的。年内に7万円は十分いける」と強気の姿勢を崩さない。
今後の焦点
今後の株式市場は、FRBの利上げ動向や中東情勢の行方に加え、企業業績の動向が焦点となる。市場では「AIバブルの調整局面に入った」との指摘がある一方、「半導体需要の構造的な拡大は変わらない」との声も聞かれる。
日経平均が7万円の大台を回復できるかどうかは、今後の経済指標や地政学的リスクの展開次第と言えそうだ。



