茨城県は、昨年度(令和7年度)の県産農産物と加工食品の輸出額が121億2600万円(前年度比27%増)となり、過去最高を更新したと発表しました。円安の進行に加え、ブランド和牛「常陸牛」や焼き芋の海外での人気が輸出拡大に大きく寄与したとみられます。県は引き続き海外バイヤーの招致やプロモーションイベントを通じて販路拡大を支援し、「いばらきブランド」の認知度向上を図る方針です。
農産物と加工食品の輸出実績
県のまとめによると、昨年度の輸出額は農産物が48億1300万円(同52%増)、加工食品が73億1300万円(同15%増)でした。輸出先は農産物がタイ、加工食品は米国が多くを占めました。
農産物の内訳
農産物の中で最も輸出額が多かったのは畜産物で、20億9100万円(同72%増)。そのうちブランド和牛「常陸牛」が約17億円と8割を占め、米国での販路拡大が奏功しました。次いでサツマイモやメロンなどの青果物が15億7900万円(同61%増)、コメが11億4300万円(同17%増)と続きました。タイやシンガポールでは焼き芋の人気が根強く、青果物の約8割はサツマイモでした。
加工食品の内訳
加工食品では、菓子や調味料などの一般加工食品が47億7400万円(同15%増)、蒸しダコやサバ缶詰などの水産加工食品が25億3900万円(同17%増)となりました。県は水産加工業者と海外バイヤーを結ぶ取り組みを強化しており、これが輸出額増加につながったと分析しています。
販路拡大の取り組み
県は米国の日系スーパーマーケットで県産食品の販売を実施したり、タイのバイヤーやサウジアラビアの料理人を招致して県産品のPRを行ったりしています。これらの活動が実際の輸出契約につながった事例も多く、県産品販売課の樫村裕章課長は「『いばらきブランド』を広めるためにも、積極的に県産品をアピールしたい」と述べています。
茨城空港で貨物輸送開始
一方、茨城空港(小美玉市)では、県と航空会社「スカイマーク」が包括連携協定を結んだことを受け、国内定期便による貨物輸送が始まりました。当面は同空港から新千歳空港(北海道千歳市)への便で精密機器を運びます。貨物輸送は午後6時40分発のスカイマーク795便で、5月29日から開始。茨城空港での国内線貨物輸送は2010年の開港以来初めてです。貨物はヤマト運輸が県内で集荷した精密機器で、旅客機の貨物室に積載されます。県空港振興課の担当者は「茨城空港を活用した経済活動の活性化に取り組んでいきたい」と話しています。



