中国の対日レアアース磁石輸出、3月に27%減 軍民両用規制強化が影響か
中国の対日レアアース磁石輸出、3月に27%減 規制強化影響か

中国の対日レアアース磁石輸出が3月に大幅減少、規制強化の影響浮上

中国税関総署が4月20日に公表した2026年3月の貿易統計データによると、中国から日本向けのレアアース(希土類)磁石の輸出量は、前年同月と比較して27.2%減少し、184トンとなったことが明らかになった。この急激な減少は、中国政府が今年1月に強化した日本向け軍民両用製品の輸出規制の影響が現れ始めた可能性を示唆している。

全世界向け輸出と比較して日本向けの減少が顕著

貿易データを詳細に分析すると、前月の2月と比較しても日本向け輸出は17.3%減少している。一方、中国のレアアース磁石の全世界向け輸出総量は5238トンで、前年同月比ではわずか1.6%の減少にとどまり、前月比では10.5%増加している。このデータから、全世界向けの輸出動向に比べて、日本向けの輸出減少が特に目立っていることが浮き彫りになった。

軍民両用製品の輸出規制強化が背景に

中国商務省は2026年1月、台湾有事をめぐる高市早苗首相の国会答弁を理由として、日本向けの軍民両用(デュアルユース)製品の輸出規制を強化する方針を発表した。具体的には、「日本の軍事力を高めるのに役立つ全ての用途」での輸出を禁止すると明言している。さらに2月下旬には、三菱重工業傘下の企業を含む20社に対して、軍民両用品の輸出を禁止する措置を講じるなど、規制を一層強化している。

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中国商務省は公式に「民生用途に関わるものは影響を受けない」と説明しているが、中国に拠点を置く日本企業の関係者からは、「実際には影響が出ており、業務に大きな支障を来している」との声が上がっている。このため、今後も輸出規制の影響が長期化する可能性が懸念されている。

業界関係者からは懸念の声

在中日本企業の関係者は、規制強化による実際の影響について、「非常に困ったことになっている」と述べ、具体的な業務上の課題を指摘している。レアアース磁石は、電気自動車のモーターや風力発電機、家電製品など、幅広い産業分野で不可欠な材料であり、供給制限が続けば、日本国内の製造業全体に波及する可能性がある。

今回の輸出減少は、日中両国の経済関係における新たな緊張要因として注目を集めており、今後の貿易動向や政策対応が注目される。中国政府の規制措置が、政治的要因に基づく貿易圧力として機能している可能性も指摘されており、国際的なサプライチェーンへの影響が懸念されている。

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