名古屋駅周辺のまちづくりを官民一体で検討する「名駅グランドデザイン懇談会」のメンバーが4日、山梨リニア実験線を視察し、JR東海が開発するリニア中央新幹線の新型車両「M10」に試乗した。参加者からは「名古屋にリニアが来る実感が湧いた」との声が上がり、今後の議論の活性化が期待されている。
視察の背景と参加者
この視察はJR東海の働きかけにより実現した。名古屋市の広沢一郎市長や名古屋鉄道の高崎裕樹社長をはじめ、懇談会メンバー35人が参加。一行は山梨県都留市の山梨実験センターで、リニア工事の進捗状況や技術的な説明を受けた後、昨年7月から試験走行を開始したM10に乗り込んだ。
車内での体験
車内では、同センターの古賀俊作所長が車両の特徴を詳しく説明。車輪走行に移行する際には振動が抑えられるよう電流を一定に制御していることなどが紹介され、古賀所長は「いち早く開業することが一番の活気につながる。一日も早く建設し、快適性も向上させたい」と述べた。
速度が時速500キロに達すると、参加者は前方のモニターや天井に表示された速度表示とともに記念撮影を行った。計105キロの区間をわずか25分ほどで走行し、広沢市長は「電車というより飛行機のようだ。すさまじいスピードに感動した。これが名古屋に来るかと思うとわくわくする」と興奮気味に語った。
開業延期への前向きな見解
当初2027年を予定していた東京・品川―名古屋間の開業が大幅に遅れることについて、広沢市長は「準備期間の猶予ができた」と前向きに捉えた。また、東京、名古屋、大阪が約1時間で結ばれる時代を見据え、「真ん中にある地の利を生かし、都市としての核を作り上げたい」と意気込みを示した。
今回の視察を通じて、参加者はリニア中央新幹線の実現可能性とその影響を実感し、今後のまちづくり議論に生かす方針だ。



