川越市長・森田初恵氏 就任1年 子育て施策の推進と自身の両立に奮闘
埼玉県川越市の森田初恵市長(43)が、今月8日に就任から1年を迎えました。裁判官から転身し、同市初の女性市長として着任した森田氏は、公約として掲げた小中学校の給食費無償化や、小学校進学時に直面する「小1の壁」の解消など、子育て支援施策を積極的に推進しています。
給食費半額化実施と「小1の壁」解消への取り組み
森田市長は昨年1月の市長選で、政党の支援を受けずに新人4人の争いを制し、初当選を果たしました。市長就任後、学校給食費については昨年9月から公費で半分を支出し、保護者負担を半額に削減。選挙戦では完全無償化を公約に掲げていましたが、まずは半額化を実現させました。今後は、市内の食品業者の協力を得ながら、給食の質の向上にも取り組んでいく方針です。
自身も長男(8)、長女(6)、次女(3)の母親である森田市長は、子育て環境の改善に強い思いを抱いています。新年度においては、「小1の壁」の解消を重点課題の一つとして位置づけ、子どもの居場所・遊び場づくりにも力を入れていくことを明らかにしました。
厳しい財政状況と市政運営への意気込み
市の厳しい財政状況を踏まえ、森田市長は「だいぶ市の現状が見えてきた。ぼやっとしていた景色から霧が晴れてきたような印象がある。ここからだと思っている。1年間で見えてきた課題をいかに解決していくか」と意気込みを語っています。小江戸・川越は観光客でにぎわう一方、農業や工業の集積地でもあり、オーバーツーリズム対策や地元経済の活性化につながる企業誘致など、幅広い課題に直面しています。
自身のワークライフバランスへの挑戦
市長として直面しているのが、自身のワークライフバランスです。昨年2月の就任会見では、3人の子育てとの両立に関し「比較的休みを取りやすい月曜にできるだけ休ませていただき、夜の会合も短めにさせていただくことは考えている」と述べていました。
しかし、実際に市長に就任すると「月に1~2日、休めるかどうか…」という状況に。通常の公務に加え、面会やイベントでのあいさつの要請が次々と入り、丸1日休むのは難しいのが実情です。今年に入ってからは、1月5日の仕事始めから2月の初めまで、丸1日の休みはなかったといいます。
森田市長のスケジュールを管理する大沢正之秘書広報監は「平日の公務を午前に集中させて午後を休みにしたり、それもかなわない場合は登庁を午前8時半から10時にずらしたりして対応した」と明かしています。夜の会合は、あいさつのみで退席するなど、できるだけ帰宅時間を早めるよう工夫。代わりにランチ会を取り入れ、市役所などで昼食を交えながら意見交換することもあるそうです。
子どもたちとの時間確保とマラソン出場
こうした工夫で子どもたちと過ごす時間を確保しつつ、森田市長は昨年11月には川越マラソンにも出場しました。週1回のトレーニングを重ねてきたといい、「おかげさまでファンラン(4キロ)を完走できた。走っているうちに楽になって、目標よりも10分以上早い24分台で走り切ることができて、公務でのフットワークが軽くなった実感もある」と語っています。
「午年(うまどし)らしく、一つ一つ跳ねるように前進する年にしたい」と意欲を見せる森田市長。市長としての真価が問われる2年目を迎え、子育て施策の推進と自身のワークライフバランスの両立に、引き続き奮闘していく姿勢を示しています。