センスとは「人をハッとさせるアウトプット」 秋山具義氏が語る誰でも磨ける技術
センスは誰でも磨ける技術 秋山具義氏が語る

センスは才能ではなく技術 秋山具義氏が明快に定義

センスという言葉は、多くの人にとって曖昧で捉えどころがないものだ。誰もがその良し悪しを語る一方で、「センスとは何か」と問われて即答できる人は少なく、ましてや「センスを身につけろ」と言われれば困惑してしまう。なぜなら、多くの人がセンスを「一部の人だけが持つ特殊な才能」だと誤解しているからである。

人をハッとさせるアウトプットがセンスの本質

しかし、アートディレクターの秋山具義氏は、この概念を単純明快に定義する。氏によれば、センスとは「人をハッとさせるアウトプット」であり、気づきと練習によって誰にでも習得できる技術だという。では、具体的にどうすれば人をハッとさせられるのか。秋山氏は「常識を踏まえた上で、その半歩先を行く」ことが重要だと指摘する。斬新すぎれば理解されず、凡庸すぎれば埋もれてしまう。その中間にある半歩先を狙った「ずらし」こそが、氏のセンス哲学の核なのである。

例えば、階段に音の出る仕掛けを加えて上り下りを楽しくするアイデアや、コンクリート剥き出しの天井や本来隠すべき配管をあえてインテリアとして見せる発想、さらにはサウナを「左右ナ」と表記して左脳・右脳の活性効果をアピールする工夫などが挙げられる。これらはすべて、秋山氏が提案する「組み替え」「超プラス思考」「ダジャ連鎖」などの発想法を応用した実例であり、常識の半歩先を行くアウトプットの具体例だ。

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職種を超えて応用可能な思考技術

この半歩先を狙う戦略は、企画・営業・研究・教育など、あらゆる分野に応用できる汎用性の高い思考法である。秋山氏の著書『こうやって、センスは生まれる』は、アートディレクションの専門書であると同時に、職種を超えて活用できる思考の技術書であり、センスを武器にスキルアップを目指す自己啓発本としても位置づけられる。

興味を持った読者は、書店の平積みコーナーでこの一冊を手に取ることをお勧めする。センスを磨くことで、日常や仕事における創造性が大きく広がる可能性があるからだ。

秋山具義氏は1966年生まれのアートディレクターで、東洋水産「マルちゃん正麺」の広告やパッケージデザインなどを手掛けてきた。著書には『世界はデザインでできている』などがあり、豊富な実績に基づく洞察が本書に凝縮されている。

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