広陵高校の元野球部員暴力被害申告、第三者委員会が「認定困難」と結論
広島市の広陵高校は2026年2月16日、令和5年に暴力被害に遭ったとする元野球部員の訴えに基づき設置した第三者委員会の調査結果を公表しました。委員会は詳細な聞き取り調査やアンケートを実施した結果、元部員が申告した被害はいずれも「認めることは困難だ」と判断しました。
元部員の申告経緯と学校側の対応
元部員は2026年3月に学校側に対して、さらに2025年2月には日本高等学校野球連盟(高野連)に対して、それぞれ複数の部員から暴行を受けたと申告しました。これを受けて、広陵高校は当時の部員や職員への聞き取り調査を経て、当初は「指摘された事項は確認できなかった」と結論付けていました。
しかし、2025年6月に元部員の保護者からの要望を受けて、学校は第三者委員会を設置。委員会は独立した立場から調査を進め、2026年1月30日に調査報告書を提出しました。
調査手法と証拠不足の指摘
第三者委員会は、以下のような多角的な調査を実施しました:
- 元部員やその保護者への詳細な聞き取り
- 当時の生徒や指導者へのインタビュー
- 同級生を対象としたアンケート調査
これらの調査を通じて、委員会は被害を裏付ける証拠や証言が得られなかったと報告。具体的な暴力行為の事実確認が困難であると結論づけました。
野球部の閉鎖的体質と改善提言
一方で、第三者委員会は重要な指摘を行いました。報告書では、「野球部内の問題が一般の生徒指導ルートから外れ、部内のみで処理される傾向があった」と明記。野球部が「閉鎖的」な環境になっていたことを認め、以下のような改善を提言しました:
- 部活動内での問題が適切に外部に報告される仕組みの構築
- 生徒が相談しやすい環境整備の徹底
- 指導者への研修強化による透明性向上
広陵高校はこれらの提言を受け、今後の部活動運営の見直しを検討しているとしています。この問題は、学校スポーツにおけるガバナンスと生徒の安全確保の重要性を改めて浮き彫りにしました。