後発地震注意情報、住民の半数以上が「何もせず」 防災行動の実効性に課題
巨大地震への警戒を呼びかける「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が2026年4月20日に発表され、住民の防災対応が改めて焦点となっている。この情報は2025年12月以来2度目の発表だが、前回の際には住民の半数以上が具体的な行動を取らなかった実態が明らかになった。内閣府はSNSを活用した情報発信の強化に取り組むが、呼びかけの実効性が問われる状況が続いている。
情報発表時の地震発生確率は約1%、内閣府が防災行動を呼びかけ
内閣府によると、後発地震注意情報が発表されている間は、1週間以内に大規模地震が発生する可能性が約1%に上昇する。これは平常時の約0.1%と比較して高い数値だが、「発生するかどうかは不確実」としている。同府は「自らの命は自らが守る」という原則に基づき、住民に対し防災行動を促している。
具体的な呼びかけ内容は以下の通りである:
- 非常食の備蓄確認など「日頃からの備え」の再確認
- 情報発表期間中は「すぐに逃げられる服装で寝る」などの「特別な備え」の実施
- 通勤・通学などの社会経済活動は通常通り継続
アンケートで浮き彫りになった防災行動の不足
しかし、昨年12月に青森県八戸市で最大震度6強を観測した地震後に発表された注意情報では、こうした呼びかけが十分に浸透しなかった。内閣府が2026年1月から2月にかけて実施したアンケートでは、北海道から千葉県の7道県に住む3500人を対象に調査が行われた。
その結果、情報を「見聞きしたことがある」と答えた住民は約8割に上ったものの、防災行動には大きな隔たりが生じた:
- 「特別な備え」を実施した住民:8%
- 「日頃からの備えがあるため、特に何もしていない」:22%
- 「日頃の備えはないが、特に何もしていない」:35%
これにより、半数以上が情報をきっかけとした行動を取っていない実態が明らかになった。内閣府の担当者は、「12月の反省点として、もっと住民に伝える必要があった」と述べ、対象自治体への周知啓発の協力を依頼したことを説明している。
SNSを活用した情報発信の強化と今後の課題
内閣府はアンケート結果を踏まえ、X(旧ツイッター)の公式アカウント「内閣府防災」などを通じた情報発信に力を入れている。桝谷有吾参事官は、「SNSでの情報発信を強化して発信を続けてきた」と強調し、住民への効果的な伝達を目指す姿勢を示した。
一方、2026年4月20日に三陸沖で発生した最大震度5強の地震では、北海道、青森、岩手、宮城、福島の5道県で約18万人に避難指示が出されたが、21日までに解除された。この地震ではマグニチュード7.7を記録し、北海道、青森、岩手で計8人が負傷。建物54棟で損傷が確認され、102校が休校するなどの影響が出た。
気象庁は、この地震が「プレート境界型地震」であったと発表。震源域は東日本大震災時にひずみが残っている領域に該当し、地震活動が活発な状態が続いている。同庁は、20日夕から21日午前10時までにマグニチュード4以上の地震を24回観測したことを報告し、「地震発生前と比べて多い状態が続いている」と警戒を呼びかけている。
住民の防災意識向上と実効性のある行動が、今後の課題として浮き彫りとなっている。



