空き家の不用品を100円で販売、滋賀・守山で行列ができるユニークな催し
空き家の不用品100円均一、滋賀・守山で行列

空き家に残された家財道具を1個100円で販売するイベントが、滋賀県守山市で開かれ、県内外から約500人が「お宝発掘」を目指して集まった。処理費用や維持管理の手間、空き巣被害の恐れなど、マイナス面が注目されがちな空き家の利活用に、ユニークな一手が示された。

空き家の蔵や納屋が即席のマーケットに

5月31日昼過ぎ、守山市杉江町の旧家前には100人以上の行列ができた。旧家の蔵と納屋に残されていた農具や着物だけでなく、近隣約120軒から集まった不用品や処分に困った品々が庭に並び、フリーマーケットのような賑わいを見せた。

この催しは、杉江自治会が実施主体となり、一般社団法人「古民家再生協会滋賀南」などが共催した「空き家予防イベント 100円市in杉江町」。同協会が関わる100円市は、今年1月に湖南市、守山市浮気町に続き3回目となる。初回は20人、2回目は約120人の参加だったが、回を重ねるごとに盛況に。今回は初めて自治会として取り組み、各家庭から子供用自転車やバーベキューグリル、鉄瓶、着物など多様な品が集まった。2階建ての蔵は安全のため入場制限が行われ、開始から1時間弱でほとんどの品物が持ち出された。

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参加者の声:処分に困った品が「お宝」に

木製のおけを購入した野洲市の女性(65)は「楽しかった。処分に困っている物でも人によってはお宝になる。リサイクルショップにはこんな古い物はない」と満足げに話した。豆炭を入れて温める「あんか」や分銅を使う「棹秤」を見つけた湖南市の男性(61)は「歴史民俗資料館でしか見たことがない物があった」と興奮気味に語った。

杉江自治会長の古高弘士さん(73)は「ずっと置き放しで処分に困っていたものばかり。いいきっかけになった。またやってほしいという声が出るかもしれない」と盛況ぶりに驚きを隠せない。

空き家処理のハードルを乗り越える妙案

同協会理事の田村燦穂さん(31)によると、「家財などの残置物」「仏壇」「登記」が空き家処理のハードルだという。「小屋に残っていて売れるか心配だった農具もさばけた」と田村さん。1個100円という微々たる金額でも、大型ごみとして処分すれば費用がかかる。不法投棄の予防にもつながり、自治体、住民ともに「すっきり」する解決策といえる。

田村さんは「空き家があるからこそ、何かに使えるかもしれないと考えている。予防だけでなく、活用も含めて地域と一緒に活動していきたい」と話す。今後は大津市などでも100円市の開催を検討中だという。

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