松山市の老舗菓子メーカー「うつぼ屋」が、看板商品である「坊っちゃん団子」の販売を大幅に抑制していることが、27日までの同社への取材で明らかになった。全12種類あるラインナップのうち、半数にあたる6種類の販売を停止しているという。
背景にある中東情勢の影響
販売停止の背景には、中東情勢の緊迫化に伴う原材料調達の不透明化がある。具体的には、ナフサ由来の製品であるトレーや包装用フィルムの仕入れ価格が高騰し、安定供給の見通しが立たなくなったことが原因だ。同社によると、3月ごろから包装フィルムやトレーの価格が30~40%上昇。これまでに多めに在庫を確保していたものの、今後の調達が不透明なため、販売抑制に踏み切った。
販売停止の対象商品
販売を停止したのは、16本入りの箱詰め商品や、1本ずつ個別包装して販売している商品など、6種類の「坊っちゃん団子」である。残りの6種類については、当面は通常販売を継続する予定だが、状況によってはさらなる販売制限の可能性もあるという。
包装デザイン変更の可能性
また、同社はコスト削減の一環として、小説「坊っちゃん」の作者である夏目漱石の肖像が描かれた現在の包装デザインを、透明な袋に変更する可能性も検討している。この変更は、原材料費の高騰に対応するための緊急措置であり、ブランドイメージに影響を与える可能性があるため、慎重に判断する方針だ。
「坊っちゃん団子」は、松山を代表する土産物として長年親しまれてきた。今回の販売抑制は、地元経済や観光業にも影響を及ぼす可能性がある。同社は「一日も早く通常の販売体制に戻せるよう努力する」とコメントしている。



