昨年の第107回全国高校野球選手権大会に出場したスポーツ強豪校として知られる高知中央高校(高知市)が5月中旬に食堂を廃止したことをめぐり、保護者から十分な周知がなかったとして不満の声が上がっている。学校側は6月1日、食堂跡地にコンビニエンスストアを開設し、対応を進めている。
食堂廃止の経緯と保護者の反応
同校によると、少子化の影響で生徒数が大幅に減少し、現在経営再建に取り組んでいる。普通科と看護学科で学費を5000円増額し、通学バスの有料化も進めて赤字削減を図っている。食堂は運営業者から2月に継続が難しいと申し出があり、代替業者を探したが見つからず、4月上旬にコンビニ開設で対応することを正式決定した。
寮生活を送る約240人の生徒は、これまで食堂で1日3食を取っていた。食堂がなくなった5月13日からコンビニ開設までは、旧運営業者が弁当を支給していた。保護者らは、入学直後の食堂廃止に強く憤っている。同校はパンフレットで「食堂では糖質、脂質、たんぱく質の3大要素にビタミン、ミネラル、食物繊維とバランスのとれた食事を昼食時には200円食べ放題で提供」とアピールしており、この点が入学の決め手になったという寮生の保護者は「説明するタイミングはあったのに、だまされたようにしか思えない」と語る。
食堂廃止を知らされたのは4月下旬で、別の保護者は「事前説明のタイミングがあったはず。コンビニのご飯なら、増額してでも食堂を続けてほしかった」と述べる。5月9日の寮生保護者説明会に参加した別の保護者は「理事長らの説明は誠実さを欠き、子どもを置いておけないと感じた」と不信感をあらわにした。
学校側の新たな取り組み
同校は6月1日、食堂跡地にコンビニをオープンした。営業時間は午前7時から午後7時半までで、生徒や学校関係者のみ利用可能。学校側の要望で店内調理の揚げ物メニューも導入し、今後は生徒の要望に応じて商品ラインアップを変更するという。また、寮生にはコンビニ限定で使える3万円分のポイントを付与し、自炊に対応するため寮の調理設備を拡充する方針だ。
同校は「説明が遅れたことを申し訳なく思う。今後は生徒や保護者のニーズに応じながら、コンビニの品ぞろえを充実させていきたい」とコメントしている。



