福島県郡山市の磐越自動車道で、私立北越高校(新潟市)の生徒が死傷するバス事故が発生したことを受け、福井県は県内の高校などを対象に調査を開始した。生徒たちが部活動での遠征に安心して取り組めるよう、安全な環境づくりへの模索が続いている。
県が安全な環境対応を検討へ
5月6日に発生した部活動の遠征バス事故で、焦点の一つとなっているのが「白バス」行為である。道路運送法では、観光バスや路線バスなどが使用する「緑ナンバー」を取得していない「白ナンバー」の車両が、有償で旅客を運ぶことを禁止している。違反した場合、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金、あるいはその両方が科される可能性がある。
県教育委員会のガイドラインでは、県立高校が部活動で遠征する際、原則として貸し切りバスの利用が優先される。しかし、貸し切りバスの料金は値上げ傾向が続いている。国土交通省福井運輸支局によると、2025年9月の改定で、旅客席数33人以下の「小型車」の料金は1キロメートルあたり110円、1時間あたり5490円となり、それぞれ改定前から10円、450円値上げした。運転手不足を解消するための待遇改善や燃料費高騰などが背景にあり、今後の改定で料金はさらに上がる見込みである。
ガイドラインでは、やむを得ない場合は校長の許可を得て、教員が私有車を使って生徒を送迎したり、レンタカーを利用したりすることが認められている。県保健体育課によると、あくまで教員が運転する前提であり、保護者など教員以外が運転することは想定していないため、規定もない。
49校への調査を実施
県は先月、中学校や特別支援学校を含め、県立と私立の計49校に対し、遠征バスの運用に関する調査を実施した。結果を取りまとめ、今後の対応を検討するとしている。
嶺北にある私立高校は、学校でバスを所有しており、教員が運転する場合と、バス会社と契約して運転手を派遣してもらう場合の両方があるという。学校の担当者は事故を受け、「県や国の対応に合わせながら確認を徹底する。教員には、安全を第一に遠征を行うよう改めて周知した」と話した。



