関西発のニュースとして、金属盗難被害が全国的に増加傾向にある中、盗難金属処分防止法(金属盗対策法)が2026年6月1日に全面施行された。香川県警は業者向けの説明会を開催し、本人確認や取引記録の作成など、法律で定められた義務の徹底を呼びかけている。
金属盗対策法の全面施行とその内容
同法では、窃取防止の必要性が高い金属を「特定金属」と定義。特に銅線ケーブルやエアコンの室外ユニットなど、銅を含むくずが対象となる。買い取り業者には以下の義務が課される。
- 県公安委員会への事業届け出
- 売り主の本人確認
- 取引記録の作成・保存
- 盗難品と疑われる場合の警察への申告
違反した場合、無届け営業や警察の立ち入り拒否などに対して罰則が適用される。今後、銅以外の金属も対象に追加される可能性がある。
金属盗難の現状と背景
警察庁の統計によると、金属盗難件数は2020年の5,478件から2024年には20,701件(約3.8倍)に急増。2025年も15,712件と高水準で推移している。特に関東地方で被害が目立ち、群馬県や栃木県では銅線ケーブルが大量に盗まれる事件が発生。いずれも外国人が検挙されている。
手口としては、切断工具を用いて銅線を切断するケースが多く、リサイクル業者への売却を目的としているとみられる。背景には銅価格の高騰があり、香川県内のリサイクル業者によると、銅の単価は5年前の約5倍に上昇。AI普及などで電線需要が伸びたことが盗難を誘発している可能性がある。
香川県警の取り組み
香川県内でも金属盗は増加傾向で、2020年の57件から2025年には185件に達した。県警は全面施行前の4月29日、高松市内で金属リサイクル事業者向け説明会を開催。生活安全企画課の警察官が約20人の参加者に対し、法律の概要や届け出書類の記入方法を説明した。
県警は今後も説明会やSNSを通じて広く周知を図る方針で、「法を守ることが盗難抑止につながる。事業者の皆さんには義務を果たしてほしい」と訴えている。



