名古屋市の防災を担う消防団に、新たに「金城学院大学分団」が発足し、22日に式典が行われた。消防団の担い手は減少傾向にあり、市は若者の確保や防災啓発に力を入れている。大学の分団は市内で9例目、女子大としては初めて。消防庁によると、全国的にも珍しいケースだという。
式典で分団長が抱負
式典には、分団に所属する1年生から4年生までの25人のほか、名古屋市消防局や大学の幹部が出席した。分団長を務める4年生の田村望さん(21)は、「今まで防災訓練に参加したことがない人たちにも関心を持ってもらいたい」と述べた。さらに、「現状の課題に対する意見を引き出し、反映しやすい組織づくりを大切にしたい」と抱負を語った。
愛知県の消防団員充足率は約8割
消防団員の数は全国的に減少しており、愛知県内でも2025年4月の団員数は10年前から約1割減の2万719人。自治体ごとに条例で定める消防団員の目標人数(定員)に対する「充足率」は81.8%と、10ポイント低下した。
大学分団は機能別団員
市消防局は若手を増やすため、大学に消防分団を置く方策を進めてきた。9例目となる金城学院大学の分団は、消火・救助活動を行う「基本団員」ではなく、生活事情に合わせて特定の活動や災害時のみに従事する「機能別団員」として位置づけられている。団員らは広報や事前防災の活動に重点を置くことになる。
女性団員の増加へ環境整備
女性も団員になってもらおうと、市消防局消防団課は女性用トイレや更衣室の整備を進め、「入りやすい消防団」を目指している。団員全体の数は減少しているものの、市内の女性団員は25年4月時点で1111人と、10年前から1.8倍に増加している。
大災害に備え人材育成
近藤新悟・消防団課長は、「南海トラフ地震といった大災害を見据え、一人でも多く災害に対応できる人を増やせるよう取り組んでいきたい」と話している。



